ふくろう 数学 千夜一夜

大学入試の良問を中心に数学を楽しもう! 山形の小さな進学塾ですが、誠意と実績が自慢の進学塾です。 長年の実績をぜひご覧ください。

No.54 整数問題(有名問題) 
$\frac{1}{x} + \frac{1}{y} + \frac{1}{z} = 1$ を満たすような、自然数 x,y,zの組をすべて求めよ。
コメント
有名問題ですが、出典は不明です。一般に不等式は高校生には難しいようです。等式は式変形に必然性があるのに対し不等式は、『式の評価』が大切です。ある意味センスが要求されます。
コメント追記
最近難関中学受験用の問題集を見ていたら、この問題とほとんど同じ問題が出ていました。確かに小学生の知識でも解くことは可能ですが、独力でこの問題を解ける小学生がどれほどいるのでしょうか?あるいは、小学生のうちからどんどん鍛えるべきなのでしょうかね?
レベルと対象学年
特別な知識は不要です。その意味では高1でも解答可能。
ただし、数学的な発想を必要とするので初めてこの種の問題を解く人には極めて難しいかも知れません。初めての人は、よく理解して身に着けましょう。
キーワード
  1. 整数と不等式
  2. 対称式、対称性
  3. 必要条件による絞込み
No.61 久々の更新
ここのところ全く更新できていません.大変申し訳ありません.  最近は、TeXを使って、数学の問題集や、受験数学のポイントに関する参考書を一生懸命作っています.間もなくネット上にも公開できると思います.  ただ、数式をネット上に効率よく表示するにはまだまだ問題が多く、思案中でもあります. 今しばらくお待ちください.  
No.62 「空間・時間・物質」 ヘルマン・ワイル
1973年に講談社より刊行され、その後長らく絶版となっていた名著が、2007年3月ちくま学芸文庫として復刊されました。
 歴史的名著を廉価な文庫本として復刊された。筑摩書房の見識はすばらしいと思います。
まだまだ日本も捨てたものでないと思います。

 この名著は、アインシュタインの一般相対性理論の論文発表からわずか2年後に発表され、数学的により整備されています。

 その一方で、発表当時から難解な事でも有名で、翻訳者自身次のように述べています。


『ともかく本書は、日本はもちろん、外国にも類を見ない名著であることは確かであり、これを読破するだけでも誇りとしてよいほどの難解の書でもある。』


 確かに、哲学的記述も多く、究めて難解ですが、論理的に整備されている部分は明快です。
とにかくこのような名著は、可能な限り若いうちにチャレンジし、たとえ十分に理解できないとしても、その学問的香りを実感するだけでも、価値があると思います。
No.59 東大 理系 ’05
r を正の実数とする。xyz 空間において、

$x^{2}+y^{2}\leq r^{2}$
$y^{2}+z^{2}\geq r^{2}$
$z^{2}+x^{2}\leq r^{2}$

を満たす点全体からなる立体の体積を求めよ
コメント

東大は空間図形の求積問題を毎年のように出題しています。数学的な技術とセンスが要求される問題を作りやすいからでしょう。

本問は、立体の形をイメージすることが困難です。直接立体をイメージせずに、工夫して解く必要があります。

空間図形を扱う定石とも言うべき考え方です。本問でしっかり見につけましょう。

レベルと対象学年
高3 難問

図形的なイメージがつかめないので手がつけられない人もあるかと思います。このような問題の処理にはある程度、定石的な方法があります。しっかり身に着けましょう。

置換積分など、積分計算もかなり大変でしょう。

キーワード
  1. 空間図形
  2. 積分(数Ⅲ)
  3. 対称性
No.38 慶応 総合政策 '04
天使はつねに真実を述べ、悪魔はつねに嘘をつく。
A,Bは悪魔か天使であることはわかっているが、どちらかはっきりしない。Aがこういった。  「私が天使ならば、Bも天使です。」
この二人の正体はそれぞれ悪魔か天使か?
コメント
この問題は、パズルとして有名です。問題文も短く、誰にでも内容がわかりやすいのに、かなり難しい名作パズルだと思います。2004年度の慶応大学は、ほかにもパズルを出題しています。
レベルと対象学年
誰でも解けそうな気がしますが、実は、結構難しいと思います。正確に解くには、少し常識に反する「論理に関する知識」が必要です。高校2年程度か?
キーワード
  1. 集合と論理 必要十分条件と集合
  2. 真理集合

No.39 慶応 総合政策 ’04
3人の女神が口論している。最も美しい女神はただ一人であるとする。
アテナ「最も美しいのはアフロディテではない。」
アフロディテ「最も美しいのは、ヘラではない。」
ヘラ「私が最も美しい。」
最も美しい女神だけが真実を述べている。それは、誰でしょうか?
コメント
これもおそらくは、有名なパズル。パズルは思考力を問うには良い材料ですが、少し安易過ぎるような気がします。
レベルと対象学年
慶応の同年のもう一つの問題に比べかなりやさしいと思います。特別な知識は要りません。高1以下でも解答可能でしょう。
キーワード
  1. 論理、慶応

No.53 正多面体の種類 ユークリッドからの挑戦
正多面体は、存在するとしても、5種類以下であることを証明せよ。ただし正多面体とは次の条件をすべて満たすものを言う。
  1. 有限個の面で囲まれた凸多面体である。
  2. 各面はすべて合同な正多角形である。
  3. 各頂点はすべて合同な正多角錐である。
コメント
正多面体が、正4面体、正6面体、正8面体、正12面体、正20面体の5種類しかないことは、古代ギリシャ時代にすでに証明され、ユークリッドの『原論』にも証明が記されているそうです。オイラーの公式を利用した証明が有名ですが、ここでは『原論』での証明を紹介しようと思います。この証明では、整数の不等式をうまく利用します。高校生は一般に不等式の処理が苦手なようですので、良い練習問題になると思います。皆さんは、古代ギリシャ人の知恵に勝てますか?

[注とヒント]

条件2による各面を正p角形、条件3による正多角錐を正q角錐とすると、この二つの整数が正多面体を特徴付けます。この二つの整数をうまく利用して証明します(No3の問題が参考になります)。ここで、条件3がわかりにくいかと思いまが、正多面体の各頂点に合同な平面がq面集まっていると考えると良いと思います。
なお、この問題は、正多面体が存在するとしてもそれは5種類以下だということを示すのみ(必要条件)で、そのような正多面体が実際に存在するということは別に証明が必要(十分条件)です。
「正多面体」を検索されて訪問される方が多いようです。まもなく証明を載せますのでもう少しお待ちください。何しろただいま受験期の真っ最中で連日高校受験、大学受験の特訓でなかなか時間を取れない状態です。あと言い訳になりますが、ブログで数式や図を描くのが思ったより大変なのも遅れてしまう原因です。とにかくまもなく各問題の正解を載せるつもりですので、もう少しお待ちください。
キーワード
  1. 正多面体
  2. 整数問題、整数と不等式
参考文献
「正多面体を解く」一松 信
No.52 東大 ’88
空間内に平面$\alpha$がある。一辺の長さ1の正四面体$V$の$\alpha$上への正射影の面積を$S$とし、$V$がいろいろと位置を変えるときの$S$の最大値と最小値を求めよ。
ただし、空間の点$P$を通って$\alpha$に垂直な線が$\alpha$と交わる点を$P$の$\alpha$上への正射影といい、空間図形$V$の各点の$\alpha$上への正射影全体のつくる$\alpha$上の図形を$V$の$\alpha$上への正射影という。
コメント
結論は予想できそうですが、きちんと論証するのはきわめて困難です。問題自体は誰にでもわかり面白そうなのに、いざ本気で取り組むとおくが深く、いろいろ考えさせられる問題です。さすが東大の出題だと思います。
解法も、
  1. 図形的解法
  2. 座標を利用した式処理による解法
  3. 体積を利用したアイデア勝負の解法
などが考えられそうですが、いずれにしても大変です。皆さんじっくり取り組んでみてください。
レベルと対象学年
難問ベスト5に入る超難問だと思います。 図形の対称性をどう捉えるか、あまりこだわりすぎると堂々巡りで目が回りそうです\(^o^)/ 知識としては、空間ベクトル、法線ベクトル、等を知っていたほうが楽だと思います。
キーワード
  1. 対称性
  2. 空間図形、正四面体
  3. 正射影、平面の方程式、法線ベクトル
とりあえず解のみ
いろいろ考えていますが、すっきりとわかりやすい解法が思いつきません。解法は今のところ3通りぐらい思いついているのですが、あまり理解しやすいとはいえません。
いずれにせよ、試験の限られた時間内で解くのは至難の業だと思います。 皆さんいい解法を考えられた方は、ぜひお知らせください。 最大値は$\frac{1}{2}$ 最小値は$\frac {\sqrt {2}}{4} $
詳しくは、後で (~_~;)
No.51 はじめに (*^^)v

第二ブログ完成

「桜田進学塾 庄司」の第一別館「塾 徒然草」に続き第二別館が完成しました。

なぜ、こんな硬派のブログを作ったのか?

ゆとり教育がもたらしたもの

文科省はこれまで、難しい内容の単元を教科書からどんどん削除して来ました。まったくおかしなことだと思います。意欲と能力のある若者から学ぶ機会さえ奪ってしまう事になります。

こうした「ゆとり教育」は、何をもたらしたでしょうか?
理科や数学が好きという生徒が激減してしまいました。これは当然のことだと思います。
難しい内容であっても一生懸命考え、苦労して理解してこそ、「達成感や理解する喜び」を味わえるのだと思います。ゲームでもあまり簡単でやさしいゲームは面白くありません。難しい内容をどんどん削除したのでは、算数や数学は単なる計算練習に成り下がってしまいます。これでは、数学の得意な子も不得意な子も、算数・数学嫌いになって当然でしょう。

理科系離れや学力の低下が言われて久しく、多くの大学では、一昔前の解析や線形代数の定本であった、「解析概論」(高木貞治)や「解析入門1.2」(杉浦光夫)、「線型代数入門」( 斎藤 正彦)等の本が、難しすぎて教科書としては使えないと言われているのが現状です。
単に理科離れが問題なのではなく、さらに深刻なのは、「ゆとり教育」が、若者の「勉学意欲の低下」をもたらした事だと思います。

最近は、受験用の参考書も「マンガ」や「字の大きい」ものがもてはやされるようです。意欲ある若者よ、本当にそれで満足できますか?

鉄は熱いうちに…!

長年塾生を見ていると、このような現状はなんとももったいないことだと思います。若いうちに質の高い刺激を与えれば、学力のみならず、思考力や集中力など、能力そのものが向上するということをたくさん経験してきました。

そこで、楽しい硬派のブログ ^_^; 

「艱難、汝を玉にす」の精神(ちょっと古すぎかな)で、骨のある難しめの問題に取り組もうと思います。多くの大学では、試験時間内に解くのは困難と思われるような問題も出題しています。

なぜでしょうか? 私は、「難問の出題」は、大学からのメッセージであり受験生への挑戦状だと思っています。すなわち、難問は、大学が要求ないしは望む「学力・能力」を示すメッセージであり、有為の若者に対する挑戦だと思います。
このブログでは、そうした問題に私も挑戦し、皆さんと一緒に考え抜いていきたいと思っています。

具体的内容は?

次のような問題を取り上げようと思います。解法は可能な限り「素直な解」と「アイデアの面白い解」など、複数示すよう努力するつもりです。また、出典や参考文献は、可能な限り明示しますが、塾生の質問など出典が不明なものもあるかと思います。出典がお判りの方や、またより良い別解を考えられた方は、ぜひコメントしてください。

入試問題
少し難しめの問題を取り上げようと思います。難問とは言っても、いたずらにテクニカルなものや奇問ではなく、数学の本質の理解に役立つ問題や、応用の広いアイデアを含むような問題を取り上げわかりやすく説明しようと思います。
塾生からの質問のあった問題
市販の参考書などを調べればわかるような質問ではなく、面白く役に立つような内容を含む問題を取り上げます。具体的には各高校での課題や添削問題の質問などに答えようと思います。
有名問題
昔から有名で受験生の定石とも言うべき問題を取り上げようと思います。
公式や理論の基礎講座
わかりにくい公式や応用の広い数学理論であまり教科書等には載っていないけれども受験にも役に立ち面白いものを取り上げようと思います。

日々の授業や質問で、皆さんにも伝えたい面白い内容がたくさんあります。これから冬期講習も始まり、ますます忙しくなりますが、内容を充実させるよう努力するつもりです。
No.6 ご案内

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      軽快で、なかなか快適です。ExPlorerよりお勧めですよ!
    2. Mozillaのサイトからフォント・インストーラ をダウンロードして、 指示に従うだけで完了です
  • MathML を両ブラウザ向けに適切に変換するために,ASCIIMathMLを利用しています。
  • ASCIIMathMLを利用することで、各記事に対するコメントでも簡単なルールで数式を記述できます。数式を含んだ質問やコメントも大歓迎です。
  • 数式の作成にはInfty Project の InftyEditorを利用しています。すばらしいソフトでようやく数式をストレスなしで作成できそうです。

謝辞

  • このブログのデザインはみりばーるさんの「Chameleon」を改造させていただきました。
  • 記事開閉用のスクリプトは、FCafeさんのスクリプトを改造させていただきました。
  • ExplorerとFireFoxの両ブラウザでMathMLを表示させるスマートなスクリプトASCIIMathMLの作者、 Peter Jipsen (Associate Professor of Mathematics Chapman University)に多謝。
  • 数式エディタ「InftyEditor」を作成されているInfty Project に感謝いたします。
以上のどれ一つが欠けてもこのブログは完成しませんでした。 重ねて感謝いたします。