ふくろう 数学 千夜一夜: 難問

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No.60 東大理系 ’05
$|z|\geq\frac{5}{4}$ となるどのような複素数 $ z $ に対しても $ w=z^{2}-2z$ とは表せない複素数 $ w $ 全体の集合を $ T$ とする。すなわち、 \(T=\{w ~| w=z^{2}-2z\) ならば \(|z| \leq \frac{5}{4} \}\) とする。このとき、$T $ に属する複素数 $ w $ で絶対値 $| w |$ が最大になるような $ w $ の値を求めよ。
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題意のつかみにくい難問でしょう。「大学への数学」や「鉄緑会」の解説では、Dランクで最難問に分類されています。しかし、題意をつかみあることに気がつけばそれほどでもありません。

`w` を `z` の関数ととらえ $ |z| \leq\frac{5}{4}$ のときの `|w|` の最大値を考えようとするのでは、題意をとらえたことになりません 

レベルと対象学年
難 高2以上

複素係数の2次方程式をどう処理するか、高校の数学ではなかなか処理が難しく、またどこまでの知識を前提とするかもあいまいです。

複素係数の2次方程式に関する細かい議論をうまく回避できればいいのですが? ヒントの出しすぎでしょうかね??(^・^)

キーワード
  1. 対称性
  2. 解と係数の関係
  3. 複素数と複素平面
  4. 共役の複素数(参考)
No.53 正多面体の種類 ユークリッドからの挑戦
正多面体は、存在するとしても、5種類以下であることを証明せよ。ただし正多面体とは次の条件をすべて満たすものを言う。
  1. 有限個の面で囲まれた凸多面体である。
  2. 各面はすべて合同な正多角形である。
  3. 各頂点はすべて合同な正多角錐である。
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正多面体が、正4面体、正6面体、正8面体、正12面体、正20面体の5種類しかないことは、古代ギリシャ時代にすでに証明され、ユークリッドの『原論』にも証明が記されているそうです。オイラーの公式を利用した証明が有名ですが、ここでは『原論』での証明を紹介しようと思います。この証明では、整数の不等式をうまく利用します。高校生は一般に不等式の処理が苦手なようですので、良い練習問題になると思います。皆さんは、古代ギリシャ人の知恵に勝てますか?

[注とヒント]

条件2による各面を正p角形、条件3による正多角錐を正q角錐とすると、この二つの整数が正多面体を特徴付けます。この二つの整数をうまく利用して証明します(No3の問題が参考になります)。ここで、条件3がわかりにくいかと思いまが、正多面体の各頂点に合同な平面がq面集まっていると考えると良いと思います。
なお、この問題は、正多面体が存在するとしてもそれは5種類以下だということを示すのみ(必要条件)で、そのような正多面体が実際に存在するということは別に証明が必要(十分条件)です。
「正多面体」を検索されて訪問される方が多いようです。まもなく証明を載せますのでもう少しお待ちください。何しろただいま受験期の真っ最中で連日高校受験、大学受験の特訓でなかなか時間を取れない状態です。あと言い訳になりますが、ブログで数式や図を描くのが思ったより大変なのも遅れてしまう原因です。とにかくまもなく各問題の正解を載せるつもりですので、もう少しお待ちください。
キーワード
  1. 正多面体
  2. 整数問題、整数と不等式
参考文献
「正多面体を解く」一松 信
No.52 東大 ’88
空間内に平面$\alpha$がある。一辺の長さ1の正四面体$V$の$\alpha$上への正射影の面積を$S$とし、$V$がいろいろと位置を変えるときの$S$の最大値と最小値を求めよ。
ただし、空間の点$P$を通って$\alpha$に垂直な線が$\alpha$と交わる点を$P$の$\alpha$上への正射影といい、空間図形$V$の各点の$\alpha$上への正射影全体のつくる$\alpha$上の図形を$V$の$\alpha$上への正射影という。
コメント
結論は予想できそうですが、きちんと論証するのはきわめて困難です。問題自体は誰にでもわかり面白そうなのに、いざ本気で取り組むとおくが深く、いろいろ考えさせられる問題です。さすが東大の出題だと思います。
解法も、
  1. 図形的解法
  2. 座標を利用した式処理による解法
  3. 体積を利用したアイデア勝負の解法
などが考えられそうですが、いずれにしても大変です。皆さんじっくり取り組んでみてください。
レベルと対象学年
難問ベスト5に入る超難問だと思います。 図形の対称性をどう捉えるか、あまりこだわりすぎると堂々巡りで目が回りそうです\(^o^)/ 知識としては、空間ベクトル、法線ベクトル、等を知っていたほうが楽だと思います。
キーワード
  1. 対称性
  2. 空間図形、正四面体
  3. 正射影、平面の方程式、法線ベクトル
とりあえず解のみ
いろいろ考えていますが、すっきりとわかりやすい解法が思いつきません。解法は今のところ3通りぐらい思いついているのですが、あまり理解しやすいとはいえません。
いずれにせよ、試験の限られた時間内で解くのは至難の業だと思います。 皆さんいい解法を考えられた方は、ぜひお知らせください。 最大値は$\frac{1}{2}$ 最小値は$\frac {\sqrt {2}}{4} $
詳しくは、後で (~_~;)