ふくろう 数学 千夜一夜: 高校数学

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No.70 京大 2005 (2次方程式の「解の配置」の応用問題)
$xy$平面上の原点と点$(1,~2)$を結ぶ線分(両端を含む)を$L$とし、曲線 $y=x^2+ax+b$を$C$とする.次の場合の実数の組$(a,~b)$の集合を$ab$平面上 に図示せよ
  1. $C と L$ がただ 1 点を共有する場合.ただし,線分$L$の両端の点を含まない場合.
  2. $C と L$ がただ 1 点を共有する場合.
  3. $C と L$ が共有点を持つ場合.
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みかけより,かなり難しい.京大のオリジナルの出題は、(3)のみ.(1),(2)と比較検討することで、微妙な問題を理解してほしい. 本問のような$(a,b)$の存在範囲を求める問題では、一般に「順像法」と「逆像法」による解法がある.順像法による考え方が、数学的には原則的で適用範囲の広い解法である.一方、逆像法が使える問題では、わかりやすく簡明なことが多い. 本問を、「逆像法」で解けば、「2次方程式の解の配置問題」に還元できる.
レベルと対象学年
簡単そうに見えて、意外とてこずる難問だと思います。2次関数をマスターしていれば1年生でも可能でしょう.
追加の(1)、(2)と合わせて、「2次方程式の解の配置問題」を完全にマスターしましょう.
キーワード
「2次方程式の解の配置問題」には、次の様な3つの方針がある.
  1. 解と係数の関係の利用
  2. 変数分離
  3. グラフの利用

上の 3 つの方針は並列ではない、解の配置条件が「対称性」を持つような単純な場合には「解と係数の利用」が最も簡明. 2 次方程式に現れるパラメータが 1 つの場合には「変数分離」がわかりやすいことが多い.「グラフの利用」はすべての基礎であると同時に、「解と係数の利用」や「変数分離」で対処できない場合には「グラフの利用」で解くことになるが、細かい落とし穴に注意する必要がある.

No.71 存在を示す論証 (東大 文系 2001 )
白石 180 個と黒石 181 個の合わせて 361 個の碁石が横に一列に並んでいる.碁石がどのように並んでいても、次の条件を満たす黒の碁石が少なくとも一つあることを示せ.

その黒の碁石とそれより右にある碁石をすべて除くと、残りは白石と黒石が同数となる.ただし、碁石が一つも残らない場合も同数とみなす.

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まるでパズルのような問題.何をどう論証すればよいのかわからない受験生が多かったと思います.

一般的に、「存在に関する論証」は難しい.存在に関する論証の方針には、次の様なものが考えられます.

存在に関する論証

  1. 直接証明 :構成できることを示す.
  2. 帰納法  :存在を帰納的に示す.
  3. 間接照明 :鳩ノ巣原理(部屋割り論法)有限個のものにおける存在原理
  4. 間接照明 :中間値の定理.連続するものにおける存在原理
  5. 背理法  :矛盾を示す.

難しい問題ではこれらの方針を組み合わせて論証することになります.

本問は、いろいろな解法が考えられそうですが、単なる知識では、太刀打ちできそうにありません.

普段から柔軟な思考力を鍛えることが大切です.

No.56 東大(理系) ’04
$xy$平面の放物線 $ y=x^{2} $上の3点 P,Q,R が次の条件を満たしている。

△PQR は1辺の長さ a の正三角形であり、点 P,Q を通る直線の傾きは$\sqrt{2}$ である。

このとき、aの値を求めよ。
コメント
2次関数の問題で、誰でも手をつけやすそうですが意外に手間取ります。本番の試験では、時間を食いすぎて残りの問題に影響した人が多かったのではないでしょうか。直接的に解こうとするとかなり計算が大変です。いろんな解法が考えられそうで悩みすぎると時間を食いそうです。
レベルと対象学年
簡単そうに見えて、意外とてこずる難問だと思います。2次関数をマスターしていれば1年生でも可能でしょうが、かなり計算力が必要です。上手に工夫すればかなり楽になりますが、少し知識が必要となります。
キーワード
  1. 対称式
  2. 解と係数の関係
  3. 1次変換、回転を表す行列
  4. 複素数と回転(旧課程)
  5. ベクトルの利用
No.58 慶応 総合政策 ’05
P氏はN頭のらくだを3人の息子で分けるように遺言してなくなった。その遺言によればNのx分の1、y分の1、z分の1(x>y>zとする)が息子たちの相続するらくだの数である。ただし、Nはx、y、zのいずれの倍数でもない。`1/x +1/y + 1/z = 1`でないので3人が悩んでいると(Nはx、y、zのいずれでも割り切れない)、通りがかりの旅人が良い工夫を思いついた。旅人のらくだを1頭加えN+1頭を遺言の率に従って分割すれば、うまく分割でき、1頭余る。したがって旅人は何の損得も受けないという案である。3人は喜んでこの提案をうけいれた。たとえば、N=11,(x,y,z)=(6,4,2)はこの場合である。さて、ほかにどのようなNの値がありうるか。12以上のNを小さい順に4つあげよ。
コメント

『塾 徒然草』にパズルとして出題しましたが、これも有名パズル。慶応はパズルが好きですね!

それにしても、分けるのがラクダではなく牛(肉)だったらラクダったのに(ーー;)

レベルと対象学年
高1以上 難

初めて解く人にはかなりの難問でしょう。「No3 有名整数問題」(必修)をマスターしていれば比較的簡単。ただ間違いやすい落とし穴が巧妙に仕掛けられています。

典型的な整数の問題で、知識としては特別なものは必要ありません。合理的な思考力が要求されますが、高1でも可能でしょう。

キーワード
  1. 整数問題
  2. 必要条件による絞込み
No.64 対数と無理数
$\log_{10}2$は無理数であることを示せ.
コメント
$\sqrt{2}$が無理数であることの証明は有名ですが、本問はどうでしょう? 意外と手こずる人が多いのではないでしょうか?
レベルと対象学年
高校2年の標準的問題. この問題でマスターして欲しいことは、何を証明すべきかわからないときの対処方法です.
  1. 背理法
  2. 定義にもどって考えること

    一般に定義まで戻って考えなければならない問題は難しい.

    $~\displaystyle 10^{\log_{10}a}$ がどういう数かすぐわからない人は、対数の定義をもう一度確認しましょう.
  3. 整数問題の処理

キーワード
  1. 背理法
  2. 定義にもどる
  3. 素数と倍数
No.60 東大理系 ’05
$|z|\geq\frac{5}{4}$ となるどのような複素数 $ z $ に対しても $ w=z^{2}-2z$ とは表せない複素数 $ w $ 全体の集合を $ T$ とする。すなわち、 \(T=\{w ~| w=z^{2}-2z\) ならば \(|z| \leq \frac{5}{4} \}\) とする。このとき、$T $ に属する複素数 $ w $ で絶対値 $| w |$ が最大になるような $ w $ の値を求めよ。
コメント

題意のつかみにくい難問でしょう。「大学への数学」や「鉄緑会」の解説では、Dランクで最難問に分類されています。しかし、題意をつかみあることに気がつけばそれほどでもありません。

`w` を `z` の関数ととらえ $ |z| \leq\frac{5}{4}$ のときの `|w|` の最大値を考えようとするのでは、題意をとらえたことになりません 

レベルと対象学年
難 高2以上

複素係数の2次方程式をどう処理するか、高校の数学ではなかなか処理が難しく、またどこまでの知識を前提とするかもあいまいです。

複素係数の2次方程式に関する細かい議論をうまく回避できればいいのですが? ヒントの出しすぎでしょうかね??(^・^)

キーワード
  1. 対称性
  2. 解と係数の関係
  3. 複素数と複素平面
  4. 共役の複素数(参考)
No.54 整数問題(有名問題) 
$\frac{1}{x} + \frac{1}{y} + \frac{1}{z} = 1$ を満たすような、自然数 x,y,zの組をすべて求めよ。
コメント
有名問題ですが、出典は不明です。一般に不等式は高校生には難しいようです。等式は式変形に必然性があるのに対し不等式は、『式の評価』が大切です。ある意味センスが要求されます。
コメント追記
最近難関中学受験用の問題集を見ていたら、この問題とほとんど同じ問題が出ていました。確かに小学生の知識でも解くことは可能ですが、独力でこの問題を解ける小学生がどれほどいるのでしょうか?あるいは、小学生のうちからどんどん鍛えるべきなのでしょうかね?
レベルと対象学年
特別な知識は不要です。その意味では高1でも解答可能。
ただし、数学的な発想を必要とするので初めてこの種の問題を解く人には極めて難しいかも知れません。初めての人は、よく理解して身に着けましょう。
キーワード
  1. 整数と不等式
  2. 対称式、対称性
  3. 必要条件による絞込み
No.59 東大 理系 ’05
r を正の実数とする。xyz 空間において、

$x^{2}+y^{2}\leq r^{2}$
$y^{2}+z^{2}\geq r^{2}$
$z^{2}+x^{2}\leq r^{2}$

を満たす点全体からなる立体の体積を求めよ
コメント

東大は空間図形の求積問題を毎年のように出題しています。数学的な技術とセンスが要求される問題を作りやすいからでしょう。

本問は、立体の形をイメージすることが困難です。直接立体をイメージせずに、工夫して解く必要があります。

空間図形を扱う定石とも言うべき考え方です。本問でしっかり見につけましょう。

レベルと対象学年
高3 難問

図形的なイメージがつかめないので手がつけられない人もあるかと思います。このような問題の処理にはある程度、定石的な方法があります。しっかり身に着けましょう。

置換積分など、積分計算もかなり大変でしょう。

キーワード
  1. 空間図形
  2. 積分(数Ⅲ)
  3. 対称性
No.38 慶応 総合政策 '04
天使はつねに真実を述べ、悪魔はつねに嘘をつく。
A,Bは悪魔か天使であることはわかっているが、どちらかはっきりしない。Aがこういった。  「私が天使ならば、Bも天使です。」
この二人の正体はそれぞれ悪魔か天使か?
コメント
この問題は、パズルとして有名です。問題文も短く、誰にでも内容がわかりやすいのに、かなり難しい名作パズルだと思います。2004年度の慶応大学は、ほかにもパズルを出題しています。
レベルと対象学年
誰でも解けそうな気がしますが、実は、結構難しいと思います。正確に解くには、少し常識に反する「論理に関する知識」が必要です。高校2年程度か?
キーワード
  1. 集合と論理 必要十分条件と集合
  2. 真理集合

No.39 慶応 総合政策 ’04
3人の女神が口論している。最も美しい女神はただ一人であるとする。
アテナ「最も美しいのはアフロディテではない。」
アフロディテ「最も美しいのは、ヘラではない。」
ヘラ「私が最も美しい。」
最も美しい女神だけが真実を述べている。それは、誰でしょうか?
コメント
これもおそらくは、有名なパズル。パズルは思考力を問うには良い材料ですが、少し安易過ぎるような気がします。
レベルと対象学年
慶応の同年のもう一つの問題に比べかなりやさしいと思います。特別な知識は要りません。高1以下でも解答可能でしょう。
キーワード
  1. 論理、慶応



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